お住まいの地域、よく走る場所にもよるが場合によってはストリートウィールでは話にならんという事もあるだろう。例えば近隣がアスファルトの荒い場所ばかりというケースだ。
もちろんその場合はATが良い。電動スケボーで言うところのATは「オールテレイン」の略であり、簡単に言えばオフロードだ。しかし、スケボーならではの事情もあり、あんまり凹凸の激しいところはATでも厳しい。フラットダート、芝生や砂利の駐車場程度が現実的に走れる場所だとイメージしてもらうと良いかもしれない。
いまは中華ボードでもATは沢山ある。個人的にはEvolveのATならそれなりに砂利道やフラットダートを楽しめると感じている。
またこれも個人的印象になるが、荒めのアスファルトなら6インチタイヤ(直径150mm)、砂利道なら7〜8インチが良いと思っている。6インチだと砂利道はちょっと厳しい。
そこで自作用にATのドライブをチョイスするならどんなものが良いか?私の視点で考えてみることにした。
ベルトドライブ。$675でフロントとリアトラック、モーター、6インチタイヤとホイールのセットと、ドライブに求められる部品はすべて付属する。人によっては「ドライブだけなのに中華ボードと値段そんなに変わらないじゃん」と思われるかもしれない。けどこんなもんです。ATドライブとしては比較的リーズナブルな部類。
↑ トルクボードATデュアルモーターキット。$740。6374モーターと6.4インチタイヤとプーリーのセットが付属する。気になるのはフロントトラックが付属するかどうかには言及されていないこと。フロントトラックも欲しいなら問い合わせたうえで場合によっては別途購入になるだろう。タイヤとホイールは4個付属。このキットの購入時はクーポンコード「FREESHIP」を忘れずに。$300オーバーなので送料が無料になる。
↑ Flipskyデュアルキングピントラックセット。これはモーター、タイヤ、プーリーが付属しない。別途買う必要がある。これのポイントはモーターマウントをセットで購入できること。この手のトラック、じつはモーターマウントは別売りというケースが多かった。このセットは自作に慣れた人じゃないと扱いが難しいかもしれない。モーターKV、ベルト、プーリーからそれに合うホイールまで、全て自分で考えながらチョイスしなければならないからだ。
↑ バイオボードパワートレイン(AT)。2WDで$1500というかなり高額なドライブではあるが、必要なものはすべて入っている。10s〜14sまで使える6396モーター。3D ServisasのCNCハンガー。アクスルシャフトはチタン製でものすごく頑丈。そしてヘリカルギヤドライブに8インチタイヤ。これは生半可なボードには使えない。そもそも大半の人にとってはバイオボード・プルトニウムのコンプリートを買った方が早いだろう。
↑ Fatboy SSミニギヤドライブV4。これは上のバイオボードパワートレインと同じだが、モーターやらタイヤ、ベースプレートまで別売りのバージョンだと思えば良いだろう。€460。これは中〜上級者向けだ。いくつか選べるハンガーの長さを自分で決める。ギヤもストレートかヘリカルか?これも自分で決める。モーター、タイヤもすべて自分で別途用意する。そしてベースプレートまで別売り。初心者だと何をしたら良いのかサッパリわからないだろう。「ほかに何を揃えれば良いのですか?」と他人に聞くレベルだとこれの扱いは厳しい。バイオボードのパワートレインを買った方が話が早い。
€600。モーターなし。しかしメタルマトリックスⅡトラック採用の本格的な電動マウンテンボード用ATキット。
とりあえずざっとあげてみた。リーズナブルとかコストパフォーマンスという面においてはATのドライブ単体は難しい部分がある。どうしても高価になりがちだ。上に挙げたドライブはいずれもそれなりに高性能なストリートウィールのボードをATに載せ換えるというなら良いだろう。しかし新規でATを組むとなればトータルでそれなりの予算を覚悟することになる。
バッテリーもそれなりの出力と容量を求めるだろう。しかしこれらのATドライブと6374クラスのモーターの組み合わせたときのパフォーマンスは素晴らしい。
ただし求められる乗車技術やDIYの工作技術と知識、そして資金、場合によっては家族の理解など、いろいろとハードルは高いが・・・