走行充電器でいくぞ!(バッ直充電実行編)

前回でバッ直の準備が整った。いざ充電!

↑ こんな接続の全容。マルチボルト2個同時に充電する。タッパの中にDCDCコンバーターが2個あるが、片方はシガー用であり今回は使わない。右上の白い物体は送風機だ。今回は関係ない。
↑ いくぜ!5Aだああ!36.3Vというのは現段階のマルチボルトバッテリー2個の平均電圧であり、充電設定は41Vだ。

↑ 車からの電流は14.19A。シガーソケットなら完全にアウトな電流。しかしバッ直ならイケるんです。オルタネーターによって少し昇圧されているので14.2V×14.2A=おおむね200W。41V×5A=205W、こちらもおおむね200W。入力と出力に多少のブレもあるがだいたい200Wですよ、と。

↑ マルチボルト1個でも5A充電は可能。

今回なぜ5Aなのか?2個同時なら理論上10Aいけるじゃん、41V×10A=410Wだから制限オーバーになるけど360Wならせめて8Aはイケるんじゃね?という事になる。

では2個並列で充電し8Aが2つに分配されて1個あたり4Aずつで2個同時に充電していたとする。この時点では問題ない。しかし仮にそのまま8Aで充電した場合に1個が先に満充電になった場合、8Aの矛先がまだ満充電になっていないもう片方にいくのだ。マルチボルト21700版のセルはサムスン40T、このセルの最大充電電流は6Aだ。なので保守的かつ安全にいくなら5A程度が無難である。これなら普段は分配されて2.5A、片方が先に満充電になってももう片方は5Aで充電されるので許容範囲内なのだ。

↑ なんだかんだで、小一時間も車で走っていたらほぼ満充電の40.7Vに達した。元の残量にもよるが、1時間〜1時間半でマルチボルト2個が満充電になるならそこそこ実用的ではなかろうか?

↑ 黄色い矢印部分にLEDが光っているのがお分かりだろうか?隣のDCDCコンバーターと見比べるとわかりやすい。これが低電圧保護だ。アイドリングストップ時はここが光って電流が制限される。画像では5Aから2.92Aまで落ちている。この低電圧保護の調整はエンジン掛けたり、アイドリングストップ状態(ACCのみ起動)にしたりして調整する。ようはエンジンが掛かっている時は消えて、エンジンを切ってACCのみの時は点くように調整すれば良い。

ということで走行充電システムは完成した。360Wということは、10s42Vなら8A、12s50.4Vなら7A、14s58.8Vなら6Aくらいで充電できることになる。容量の少ない300Whクラスのボードなら理論上は1時間そこそこで満充電だ。ただ、その手の市販のボードは2.5〜3Aあたりに充電電流が制限されていたり、内部の配線が細かったりもするので理論通りすんなり話が進まないこともあるので、その点はご注意を。

最後にこのDCDCコンバーターの使い方のひとつとして、敢えて満充電電圧を下げて充電するのもアリ。例えば10s42Vをあえて41Vに設定しておく。そうすることで「いつ走るか分からないけどとりあえず充電はある程度しておきたい」という時に、バッテリーの寿命に配慮して充電電圧をそこそこに抑えておくという運用が可能だ。

そしてボードの直列数に左右されず、都度簡単な調整でいろんなボードを充電可能だ。10s、12s、14s、どれでも充電できる。これもまた大きなメリットだろう。

ということで今回は以上!