ついにベールを脱いだ。正式名称は「ストームコア」
ほかのESCが霞むほどのハイスペック。パッと見はUnityの設計が受け継がれている。しかしそのアップグレード具合は2.0どころではない弩級のESCだ。
グレードは3つ用意されるようで、上の画像の100D(高電圧デュアル)、100S(高電圧シングル)、60D(12sデュアル)の3つ。60Dはスペック的にもFOCBOX Unityを踏襲するだろうと予想する。フラッグシップはもちろん100Dだ。
基板やケースに「LACROIX」の印字がある。LACROIXが主体となって開発しているようだが、海外の電動スケボーコミュニティにおけるエンジニア達が開発の主力だ。
このストームコア、まず使える電圧が全然違う。Unityではシステム上は60Vであったが、電圧スパイクを考慮して12s(50.4V)が安全使用範囲だった。
今回のストームコアはシステム上は84V(20s)だが、安全使用範囲は75.6V(18s)だという。
いま現在の電動スケボーは10〜12sが主流であり、モーターやらギヤ比などもそれらに合わせて作ってある。その辺の再構築が求められるだろう。果たしてどれくらいの電圧やギヤ比が適切なのか?しばらく議論が続くと思われる。
自動車の世界でもハイブリッドカーなどは高電圧化が進んでいる。効率が良いからだという。電動スケボーにおいても、高電圧ならそのぶん電流が減ってケーブル類が細くなるだろう。またバッテリーパックのセルバランスが充電により保たれやすくなる。
↑ 青い矢印方向にバッテリーのXT90コネクタをダイレクトに挿す設計。これは省スペースに大きく貢献する。
↑ USB typeCは横から挿す。前作のUnityはUSBに限らず、コネクタ類は基本的に上面だった。ストームコアESCではコネクタ類はすべて横から挿す設計になっている。
かつてUnityで上面から出ていたコネクタ類はエンクロージャーやデッキに押し付けられたりしてビルド方法次第では設置に難があった。横からコネクタを挿す方法ならそういう心配はあまりないだろう。
Unityは消えた(※)。その代わりにそれ以上のESCが出てきた。しかしながら性能に見合う$450の値段(100D)。100Dは一般の人には無縁とも言えるほどのスペックで高価格、そのため普及価格帯の60Dも用意されるのだろう。60Dがスペック的にも実質的なUnityの後継とも言えるだろう。
※ 2020.5、どこかの業者が継続してUnityを販売している。
続報を待つ。