私はなんだかんだでいつまでも飽きずに5年くらい電動スケボーを乗り回したり改造したり自作したりしているのだが、私なりに辿り着いた結論をいくつか述べる。私はどちらかと言えば(明らかに?)変態の部類になるので皆様の参考になる可能性は低い。「ふーん」「あ、そうですか」くらいの感覚で読んでいただければ。
①バッテリーはデカいに限る
これは青天井だ。デカさを追求し始めるとキリがない。しかしながら市販のストリートボードだと200〜300Wh、EvolveやAT機で500Whあたりがせいぜい。私の基準としてはストリートで500Wh超で及第点、できれば700〜800Whは欲しい。ATなら1000Whでも全然足りないという感じだ。ATなら1500Wh以上欲しい。こうなるとLacroixやKaly.NYCのような超高級機、Flux motion、あとは自作だ。
②ストリートウィールをいくら変えても納得する乗り心地には至らない
綺麗なアスファルトなら問題ない。多少荒れていてもTorque boardsの110mm72Aとかクラウドウィール120mmでかなり頑張れるがそれでもボコボコのアスファルトではやはり厳しい。とくにボコボコのアスファルトでスピードを両立させるなら結論から言うとATにするのが最適解。ATは振動をかなり抑制してくれるのでメカにもライダーにも優しい。
③何台所有していようがメインで乗るのはせいぜい1〜2台
3〜4台、それ以上所有していても乗るのはその中でベストのボードに集中する。残りはたまに気分転換で乗るか、放置になる。これはATとかに限ることなく、本人が所有している中でのベストマシンに偏る。
総括・メインに選ばれるボードの傾向は?
①〜③の話を総括すると大容量バッテリーを積んだAT機となる。なぜそうなるのか?まず乗り心地は良いに越したことはなく、ライダーとボードともにストレスが溜まりにくい。遊びで乗るのに振動で我慢やら嫌な思いなどしたくないのだ。そしてたくさん遊べるに越したことはなく、そのためには大容量バッテリーが必要ということだ。
もちろん各々の走る環境による。綺麗なアスファルトが近所にあるなら大きな問題にならない。ATはストリートに比べて環境適応力がはるかに高くタイヤ径7インチ以上なら砂利道でも走れる。6インチだと砂利道は少し辛いがアスファルトならほぼ無問題。
長距離を乗れば乗るほど路面状況も変化していく。綺麗なアスファルトが延々と続く道など滅多にない。どこかで悪路に出くわす。そういう面でもAT機は強い。
ボードを車に積んで旅行先で遊ぶにしてもAT機が強い。初めての道で路面状況を把握出来ていない状態でもAT機の乗り心地の良さや走破性がカバーしてくれる。
ストリートウィールでは小石を踏むとか路面の陥没に引っかかったりしてコケるというリスクがある。暗い夕方や夜に路面の落下物を見落として踏むというミスもあるだろう。AT機は大口径タイヤでそういうリスクを大幅に排除してくれる。安全面でもATに軍配が上がる。
ATはガクッと電費が落ちるというなんともし難いデメリットがある。下手したらバッテリー同容量比でストリートの半分くらいまで落ちる。スピードを出せばさらに落ちる。1000Whでも物足りないという根拠はこれだ。
こんな感じになってくると200Wh程度のバッテリーで、なおかつ路面を選ぶストリートボードの出番など無くなる。自作の世界もATの割合がかなり増えてきたと感じる。①で挙げた市販の高級機はみんなAT機であり、中華ボードのAT機も増えている。
AT機は数年前までは市販ではEvolve、Fiikくらいしかなかった。途中で超ハイエンドのBaja boardが登場したが50万円クラスな上に25kgとか規格外すぎて購入するには至らない代物だった。当時の自作もストリートがメインであり2017〜2018年頃の市販ボードはハブモーターが注目を浴びる時代があった。
今のAT機の隆盛はバッテリー容量の増大によるところが大きいと思う。大容量バッテリーのAT機がベストであるという結論は、2020年の今だから至った結論とも言える。AT機を心ゆくまでタップリ乗り回せるスペックになったのが近年なのだ。
・・・ということで、少ない購買台数(1台)で合理的に安心かつ楽しくたくさん走りたいならば、大容量バッテリーのAT機を買いましょう!という結論になる。
しかしこれも手放しで言い切れるものではなく、そこに至るまでのライディング体験、経験値がモノを言うことも否めない。それに大容量AT機は値段も高く、自作においても敷居が高い。
初心者の方に「大容量バッテリーを積んだAT機を買え!」とか言っても「そんな高額なのを買えるわけないじゃん。まだ(スキル的に)まともに走れるかどうかもわからないのに。」という話になるだろう。
・・・ということで冒頭で言ったとおり、あまり参考にならないまとまりのない話になった。ただ、電動スケボーにハマればハマるほど今回述べた結論になりやすいと思うので知っておいて損はないと思う。