eSUN eBOX

今回はこのブログにおいて、たまにある3Dプリンターの話題。

3Dプリンターを使い始めて3年目に突入。そこまで使い込んでいる感じでもないのだが、遊びの道具としてちょいちょい使っている。

で、表題のeSUN eBOXとは・・・

↑ こんな感じのフィラメントを入れるための箱。これでなにをするのか?フィラメントの吸湿を防ぐための箱。中にヒーターとその熱を箱の中で循環させるための電動ファンがある。そしてシリカゲルの入った袋を一緒に入れて箱の中の湿気を取るのだ。なお排気はしない。内部で空気が循環するだけなのでシリカゲルを入れるのは必須である。

日本で買うと10000円以上、AliExpressで買えば5000〜6000円だ。私はAliExpressで買った。

温度は4段階調整、タイマーセット、フィラメント重量を計る機能もある。大事なのは温度とタイマーセット。

フィラメントはその素材にもよるのだが、中には吸湿しやすい素材もある。ナイロンフィラメントなどはものすごく吸湿しやすく湿気は大敵だ。今回、ナイロンフィラメントを放置しすぎて吸湿させてしまったので、これで湿気を取れるかどうか試してみた。

湿気たナイロンフィラメントはそれはもう酷い。まともな造形を望めず、ノズルから射出されるときにプチプチと軽く何かが弾けるような音がする。

ナイロン自体は乾燥していれば造形の安定性が良く、靭性・耐衝撃性に優れた素材であり電動スケボー関連の小物を作るには最適だ。ちょっとしたエンクロージャー、プーリーガードなどを作るのに都合が良い。しかしナイロンフィラメントは高価でありながら湿気の対策にものすごく気を使う。

湿気たナイロンフィラメント、このeBOXでどうにかなるか試してみた。結果としては復活は無理でした。一度湿気たナイロンフィラメントを復活させるのは容易ではない。普段からシリカゲルをたくさんブチ込んだ密閉された袋にしっかり保管するべきである。

このeBOXの本来の使い方は、造形時にこの箱にフィラメントを入れて除湿しながらフィラメントをエクストルーダーへと送り出すためのものだ。10〜20時間、もしくはそれ以上の長丁場の印刷において途中で吸湿してしまうのを防ぐのである。

印刷が終わったら、フィラメントはジップ付の密封できる袋にシリカゲルと一緒に速やかに保管する。これが基本である。

↑ 似たような製品にPolymakerのPolyBoxというものがある。これはヒーターとかファンとか気の利いた装備などなく、湿度計が付いた、ただシリカゲルを入れるだけの箱である。

こんなので14900円。衝撃の価格だ。ぶっちゃけ、ただのプラスチックの箱ですよ???

eBOXにせよ、PolyBoxにせよ、これで普段からフィラメントを保管するのではなく、あくまで印刷時においてフィラメントを除湿しながら送り出すための箱である。

個人的にはeBoxを勧めます。PolyBoxはあまりにコスパが悪すぎる。そしてシリカゲルを買っておくことを勧めます。ホームセンター、ドラッグストアで買っておきましょう。できればお茶などを煮出すための不織布の袋にシリカゲルを入れると良いです。シリカゲルの量をカスタマイズできる。ビニール袋タイプのシリカゲルをそのまま使うと吸湿がイマイチ。