3Dプリンターで作ったモータープレートであるが、いくらナイロンフィラメントとはいえ剛性不足は否めなかった。
↑ 鋭い加速時、またはブレーキをかけた時など大きなチカラが掛かったときには、特にベルトが青い矢印の方向に引き寄せ合うチカラが働く。厳密に言うとこのベルトドライブの場合は、加速時はベルトの上側が引っ張られ、減速時は下側が引っ張られる。
これにより、いずれにせよモータープレートは赤い矢印の方向に曲がるのだ。硬い高剛性な金属製モータープレートなら問題ないだろう。やはり3Dプリンターで作ったナイロン製ゆえの問題だ。
モータープレートが曲がることにより、ベルトの張り具合が変化してベルトのスキップ(歯飛び)が起こる。
↑ そこでM3のネジ切り棒を使い、ブレースバー代わりにしてみた。左右のモータープレートをネジ切り棒で橋渡しすることによりモータープレートの剛性を上げるのだ。
↑ こんなこともあろうかと、設計段階からあらかじめ穴を空けておいた。
ネジ切り棒は近所のホームセンターで買った。285mmで1本200円もしない。これを適切な長さに切って使う。はじめはこのブレースバーも3Dプリンターで作ろうかと思ったが、めんどくさいのでやめた。ネジ切り棒のほうがはるかに簡単だ。
↑ ネジ切り棒を切る時は電工ペンチを使う。本来は配線をカシメるための工具だが、このようにネジを切る機能もある。電工ペンチにはM5まで切れるようにネジ穴が切ってあるが、現実的にネジを切れるのはM3までだろう。M3でも切るのにけっこう力を入れて切る感じだ。
モータープレートのハンガーの辺りの左右幅が106mmだったので、モーター辺りの左右幅も同じく106mmになるようにネジ切り棒のナットをうまく調整する。ようはモータープレートが左右しっかりと並行になるように調整する。
走ってみた結果、鋭い加速と安定したブレーキを実現できるようになった。歯飛びは一切無し。ネジ切り棒のブレースバーの効果は絶大だ。元のハブモーター&ホビーウイングESCのような、良く言えばマイルド、悪く言えば非力というか眠い走りはすっかり消えた。
これを見てくれているみなさんに、今回情報を提供できるとすれば
・やはりベルトドライブは良い。
・アウトランナーモーターは良い。
・FSESC4.20プラスはコスパに優れたVESCである。
・AE boardの穴空きウィールは精度は良くない、乗り心地もそこまで良いわけではない。
・AliExpressの激安中華ベルトドライブは微妙、適切に使うには知識や経験が必要。買うにもトラブルに見舞われる可能性アリ。
・ブレースバーの効果は絶大。ベルトの駆動における精度を上げる。
こんなところだろうか。
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