自作データベース(VESC編)

販売されている、または開発中のVESCの一覧のリンク。

VESCを使うにあたり「VESC tool」というソフトを使いVESCの設定をする。過去のソフトにはBLDC toolというものがあるが、2020.7月現在ではほぼ使われていない。VESCの開発者であるベンジャミン・ヴェルダー氏によると、「BLDC toolは使わないでください。VESC toolは常に最新のものを使ってください」と言っている。しかし最新のFWにもバグがあったりするので、古いファームウェアのバージョンも捨てずに取っておいたほうが良い。VESCプロジェクトのHPでは古いFWを公開していないからだ。フォーラムでもたびたび「誰か古いバージョンを持っていますか?」などと書き込んでいるユーザーもいる。

FOCBOX Unityは元のファームウェア23.46とVESCファームウェア5.xxの両方でつかえる。

少しややこしい部分なので整理する。Windowsなどで設定するアプリであるVESC ToolはVer.2.xx。VESC自体を制御する内部のソフトウェアがVer.5.xx。VESC Tool Ver.2.xxの中にファームウェアバージョン5.xxが入っており、VESC Toolを使ってVESCそのものをバージョンアップ出来るという仕組みだ。

VESC tool Windows版はこちらから。

まずアカウントを作ることになる。その後に0ユーロのVESC toolを購入すると良いだろう。購入したらアカウントメニューからダウンロード出来るようになる。新しいバージョンのVESC toolが公開されたら随時ダウンロードすると良いだろう。ちなみにゴールドとかブロンズなどの有料のVESC toolはベンジャミン氏への寄付である。

VESC toolの使い方についてはこちらのリンク先に記載してあります。公式の説明です。英語がわからなければ翻訳機能を使って読みましょう。リンク先に1〜8番まで項目があるが、3番まで済ませば走れるようになる。

→こちらはiOS版VESC toolの使い方です。

↑ Flipskyの説明動画。手順はVESC公式の説明とほぼ同じだ。公式の説明と併せて動画も見ればだいたいの流れはわかるだろう。

まず1番はファームウェアの更新。VESC tool自体にいくつもバージョンがあり、2022年5月現在ではFW3.xxである。まずそのバージョンのVESC toolが使えるようにVESC本体にもそのファームウェアを適用するという作業が必要となる。つまりVESC Tool 3.xxを使って、VESC本体にver.5.xxに更新するのだ。これはマスター、スレーブの両方に適用する必要あり。ただし、FOCBOX UnityのようにデュアルでありながらUSBの差し込み口が1個だけのものは、マスタースレーブ関係なく1発でファームウェアが更新される。

2番目はモーターキャリブレーションである。これもリンク先のとおり。FW3.xxのVESC toolではシングルVESC2つをCANバスで繋いでいれば、またはFlipsky FSESCのようなデュアルVESCなら2つのモーターを同時にキャリブレーションしてくれる。

FW0.xxの頃は片方のモーターをキャリブレーションした後に、マイクロUSBをもう一方のスレーブ側に差し替えて、もう片方のモーターをキャリブレーションしていた。現行のVESC Tool FW2.xxは2度手間がなくなり、その辺りがかなり楽になったと言える。

なおVESCのバッテリー出力設定に関しては注意事項があるので別途記載した。

3番目はPPMリモコンの設定だ。Flipsky VX2のようなUart接続のリモコンの場合は2番で終わり。Uart接続のリモコンならこの時点で走れるようになっているはずだ。

↑ これはFlipsky FSESC4.20Plus。通常は青い円の3ピンにリモコンの受信機を付ける。これをPPMとよんでいる。しかしながらVX2のような速度表示が可能なリモコンは赤い円のUart7ピンに受信機を挿す。

PPMリモコンならこれもキャリブレーションする。通常ならこれで設定はおしまい。あとはVESC公式の説明・2番目の後半の方に数値の入力に関する記述があるので、自分の好みに合わせてアクセルやブレーキの加減を調整すると良いだろう。

Uart 7ピンにはmetrや汎用Bluetoothモジュールを挿すことができる。metrは見やすく多機能なのでオススメ。スマホアプリで設定を変更したり、バッテリー残量を電圧ベースで確認したり速度や出力などもわかる。

metr 決定版ガイド

↑ ここに詳細があります。

パワーやブレーキの設定に関しては別項のVESC4大設定に記載しました。