Meepo誕生の頃を振り返る

https://www.electricskateboardhq.com/kierans-meepo-the-person-the-board-the-story/

↑ ちょうど2年前の記事。ブラウザで日本語に翻訳して見ると良いでしょう。

Meepo代表:キーラン氏の当時のコメントがある。当時に読んで受けた内容と、いま改めて読んだ場合と、色んな意味で印象が異なる。2年前ってこんな感じだったよなあ〜と感慨深い。

電動スケボーを作るビルダーとして、会社の経営者として、やりたいこと、目指す未来。そしてコメントには虚実が入り混じっていたことが今になってわかる。

「電動スケボーは高価である必要はない」

この理念は今でも継続しており、現在でも低価格で高性能なボードをラインナップしている。しかし利益追求のための高価なプレミアムボードをラインナップし始めている。これは当然の成り行きだと思う。

「バッテリーは頭痛の種」

今ではサムスン40TやソニーVTCを使ったり、かなりバッテリーセルには拘っている。しかしこれは業界全体に言えること。当時サムスン30Qはラプター2だけが選択していた。当時はまだ使用セルに関しては模索の段階だったのだ。

「高価なESCでさらに改善されることはない」

これは今だから言えるが半分は嘘。Meepo最大の欠点はESCにあった。あからさまなカックンブレーキで危なかったのだ。当時はboostedのほうがはるかにESCの出来が良く、のちにWowgoに対して一時的に後塵を排していたのはこれが原因。たとえ$1400でもboostedを買った方がマシと言われていた時代。Meepoは1年以上ESCの出来の悪さを引きずったのではないだろうか?しかし経営者としてはこの手のセリフは当然だろう。ウチのESCはダメです、などと言えば誰も買わなくなる。

高価なESCである必要はないかもしれないが、質の良いESCは必要でした、ということ。

「モーター」

当時より少しずつワット数は上がっている。そして現在ではハブモーターの限界とトルク、熱問題、乗り心地の観点からベルトドライブに移行するメーカーが出てきた。Meepoだけはまだハブモーターに固執している。

「ホイール」

90mmについて述べている。当時はこんな感じだった。今後も大口径化することは予想されていたが、もうハブモーターでは厳しい段階だと思う。今では100mmオーバー当たり前という時代になった。

「デッキ」

デッキに関してはとくになし。むしろ「$300以下のボードを作るときに、どこを妥協するか」という点に目がいった。じつは当時の中華ボード最大の過ちはトラックの品質にあった。記事にもトラックに関しては一切触れていない。

当時、中華ボードは走行中にトラックが割れたのだ。ここでコストを抑えていたことは明白。Meepoに限らずこれを反省、対策してトラックを各社改善した。Backfireはキャリバー、Wowgoはパリス、そしてMeepoはオリジナルのシュレッダートラックになった。割れたトラックの保証のためか、Meepoの配送が一番不安定な時期だったと思う。低価格な中華ボード全体において、通過しなければならない痛みだったと思う。痛い目に遭わなければわからないというヤツだ。しかしこの痛みにより中華ボードはさらなる品質向上を果たす。

「全体」

ユーザーが修理できるように設計され、製品自体の見た目は微妙だという。今では見た目もかなり洗練されている。そして修理をし易いボードだ。これは世界で販売する上で大事なポイントとなる。誰でもドライバーひとつで部品を交換するだけで修理できることが重要。MeepoではバッテリーからエンクロージャーまでAssyで販売している。

「未来」

売り上げを伸ばし、販売が好調になったらプレミアムボードを出す。これは実現された。もうその段階に入っている。

こういう過去のコメントはものすごく貴重だし、とても勉強になる。やはり理念を持っている人間は強いと感心した次第であります。