WOWGO 3X

WOWGO 3X予約受付開始

Back fire G3、Ranger X2が12s(50.4V)に電圧を上げたので、他社も追随するだろうと思われたが、WOWGO 3Xもこの流れに乗る形だ。ホビーウイングESCが進化すれば中華ボード全体が進化する。今後も12sの中華ボードは増えていくだろう。

高級機=12s 入門機=10s

このような流れになるかもしれない

ストリートの括りならばBack fire G3とWOWGO 3Xが同じホビーウイングESCの同門でありながらライバルになる。

電圧は同じながら、違いは

WOWGO 3Xはベルトドライブにサムスン30Qセル使用で12s2p・259.2Wh

Backfire 3Gはハブモーターにサムスン40Tセル使用で12s2p・345.6Wh

ドライブの違いはあれど、モーターはどちらも600W ×2個。値段はWOWGO 3Xが$100安い。バッテリーの差がデカイ。とはいえ中華ボードの次世代機は高価になったなあ・・・という印象が大きく残る。

注意点は10sと12sでは充電器に互換性がないということ。これはみなさん気をつけていただきたい。

これら次世代の12s中華ストリートボードは買いか?と問われると今は少し微妙な気がする

まず昨年のモデルから倍以上に値段が跳ね上がった。しかしその価格上昇ほどモノが良くなったのか?と言われると少し疑問が残る。

まずセパレートエンクロージャー(バッテリーとESCが別々のエンクロージャー)の呪縛から逃れられていないこと。そしてウィールサイズが大して変わっていないこと。特にWOWGO 3Xに関してはトップスピードも変わらず、バッテリー容量も飛躍的にアップしているわけではないこと。

そこまで値段が上がると、AE boardやApsu boardなど別の進化の道を辿っている中華ボードのほうが魅力的に見える。あちらは穴あきの105mmウィールにフレキシブルエンクロージャー採用のシングルスタック10s5pだ。こちらのほうがよっぽど真っ当な進化のように見える。

現段階においては中華ボードでの12sの恩恵をあまり感じない。12sの魅力とは何か?10sでは出しにくいトップスピードだ。50km/hオーバーを標榜してこその12sだと私は思っている。現行機でも10sで45km/hは出ている。

あのセパレートでフレックスありきのデッキである限りバッテリー容量を増やすのは限界があるし、ダブルスタックバッテリーで車高が高い設計を変えることも出来ない。今の中華ボード12sは10s比で20%容量アップです、という程度のメリットに踏みとどまっている。高電圧の真のメリットをほとんど生かしていない。

12sのほうが熱を削減できますとか、サグ(アクセルオンでの電圧の落ち方)が少ないとか、そこまで大きなメリットではない。だって10sでも、それはそこまで大きな問題ではなかったのだから。

しかし、今後の進化の足がかりとしては良い兆候だと思う。12sが使えるようになったことが重要。その12sを生かすには、

・Boosted方式のセパレートエンクロージャーを捨て、バッテリーをもっと増やす。

・boosted方式の構成は入門機の構成として割り切る。12s機はガラッと構成を変える。セパレートエンクロージャーの10s機はリーズナブルな入門機としてそのまま残せば良いじゃないか。(しかしこれは利益率の高い12s機にとっては商売的に邪魔な存在か?)

・ウィールサイズを上げる。

・できればトップスピードを上げる

このあたりだろうか?言っていることは欧米のハイエンドに近づけ、と言っている事と同じかもしれない。欧米のハイエンドという先行指標があるのだからそんなに難しいことではないだろう。

個人的には今を「中華12sの黎明期」と位置づけた。手を出すには時期早々。しかし今後大きな飛躍をするための足がかりとして最も大事なモノを手に入れた段階である、と。

懸念としては、バッテリーを増やせと無責任に吠えてはいるものの、これが本当に実現するならば当然コストに跳ね返ることだ。その時こそ、入門機と高級機の間に完全な隔たりが出来るだろう。いまはイマイチ性能比でピンとこない曖昧な隔たり。値段だけは倍以上で思いっきり隔たりを感じるというモヤモヤした段階か。