電動スケボーに興味が無いと
「今その辺を走っている車はほとんどオートマチックだろうに。何言ってんだ?コイツ。」
となるだろうが、もちろんここでのATの話題は「オールテレイン(全地形、簡単に言うとオフロード)」のことである。
かつて私はEvolveのATに少し乗っていた時期があったのだが、あんまり私の感覚には合わなかった。電費は悪いしハイスピードクルージングはイマイチ楽しくないし、せいぜい砂利の駐車場を走る程度で、別段走破性が良いわけでもなかった。しかし舗装路を走る分にはかなり快適であったことも確かだった。
今回の珍しくテンションの高いタイトルは何だ?
ATのブレイク条件が整いつつあると感じたからだ。いくつかそのポイントに触れてみよう。
①中華ATボード大躍進
散々言っていることだが、2019年からバリエーションが一気に増えた。今ではほとんどの中華メーカーが何かしらのATモデルをラインナップしている。昨年には無かった現象だ。
②デザインが洗練されてきた
これもしつこく言っていることだが、ATにはドロップダウンデッキ、またはマウンテンボードデッキが良い。大口径タイヤで上がった車高を、これらのデッキで下げることにより相殺する。こういうデザインのものが増え始めてきている。腰高で不安定、乗りづらそうなイメージが払拭されつつある。
③ハイエンドモデルも充実してきた
Bioboards、Lacroix、Kaly、Metroboard、Subsonic、VIXA、
$2000オーバーの高性能・高級ATの参入。中華だけでなく欧米メーカーもこの流れに乗っている。元祖のBaja boardも新型を投入し、Trampaも新型リモコンで商品力を強化している。
④大容量バッテリー
これが一番効く。ATの泣き所である走行距離をカバーできるくらいの容量になってきた。フレックスデッキとフレックスエンクロージャーもメジャーになりつつある。
⑤クロスオーバーマシン
ATの躍進と少し話しがズレるが、ストリートウィールの大口径化、エアレスウィールの登場により、ストリートとATの中間となるクロスオーバーともいえるジャンルが確立しつつある。厳密に言えばクロスオーバーはけっこう前からあったが、少し半端な面もあった。
Evolveが先鞭をつけた大口径ウィール(abec11 Evolve F1 107mm)からさらに大口径化の流れが続いているし、中華ボードのスタンダードがこれに近づきつつある。つまり快適性の向上というのはユーザーの総意と言っていい。6インチATの出現も理由は同じだ。クロスオーバーというジャンルがかなり洗練されてきた。
最近完成した私の自作機も、歴代のなかで1・2を争う傑作機になった。
ATながらストリートウィールマシンに近いフィーリングで、多少舗装の悪いアスファルトをガンガン走れる。舗装が綺麗だとしても最近の中華ストリートボードならトップスピードでチギれるくらいの走りだ。電費を気にしない容赦ないワガママ走行なら距離50km、ちょっとエコランを意識すれば距離60kmオーバーも余裕という感じ。
つまり、この自作機のバッテリー容量が半分だとしても750Wh。25〜30kmはいけるストリートウィール顔負けのスピードと、快適性を併せ持ったAT機が市販車として出てくる土壌は整いつつある。
もうATは電費が悪くて重く鈍重というイメージは消え、快適性、悪路走破性、走行距離、コストを柔軟に振り分けた自由度の高いジャンルに昇華している。いまどきのAT機に乗れば、何かしら納得のいくものを得られると思う。
“AT!AT!AT!ブレイクの兆し!!” への1件のフィードバック
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