私はいままでほとんどBestechのBMSを使ってきた。Bestechの一般販売部門がLi-techである。私がまだ電動スケボー自作の駆け出しの頃にそのへんの事情も知らずにBestechにメールをして、ほぼ相手にされなかったという事があった。
そして表題のDalyはBMSとしてはBestech同様に有名な会社と言える。DalyはAliExpressでBMSを探すとよく出てくるメーカーだ。
しかし性能面や大きさ、電動スケボーへの収まり、相性など総合的に見てイマイチ使い勝手が悪い感じがあり、Dalyをそんなに使わなかった。私の自作・改造ボードにおいてはCarvon EXO改で使ったくらいである。
そしてDaly BMS最大の欠点はLi-ion用の12sBMSがいまだにラインナップされていないことだ。12sに対応していないのは電動スケボーとしては致命的であった。しかし今後はストームコアESCの登場により、13s14s・・・18sと電圧の選択肢が増えたので、Daly BMSの出番も増えるかもしれない。
↑ 12s用BMS。「あるじゃん」と思うなかれ。右下をよく見るとFor 3.2Vと書いてある。これはLifePo4用。リン酸鉄リチウムバッテリー専用である。LifePo4用の紹介画像は紫基調の色になっている。Dalyでは12sのLi-ion用BMSを製造、販売していない。
↑ これは10s用。右下にFor 3.7Vと書いてある。これがLi-ion用。電動スケボーのバッテリーで使うなら通常はこれだ。DalyのLi-ion用の紹介画像は赤基調の色になっている。
↑ 見た目DalyにそっくりなDeligreenには3.7V仕様の12sBMSがある。ややこしい。ちなみにケーブルが3本あるのはセパレート、2本だとコモンポートである。セパレートは出力のP-と充電のC-にケーブルが分かれており、コモンポートはP-の一本で充電も兼ねる。
DeligreenにはスマートBMSがラインナップされていない。※少ないながらもスマートBMSもラインナップにあります。
DalyとDeligreenに関しては表示上の出力アンペアの半分が充電アンペアというのが大方の仕様のようだ。30A放電のBMSなら15Aが充電アンペアという具合。
話しが戻ってDalyであるが、ここ最近変化を遂げている。相変わらず12s用Li-ion用はラインナップに無いが、変化の内容としてはまず品目の強化。幅広いサイズや各種放電アンペアのバラエティが増えた。最大のものでは500Aという凄まじいBMSもラインナップに加わっている。これは低速の電気自動車などに使われる部類のBMSだろう。その気になればちょっとした電気自動車も作れてしまうのだ。500Aに50Vなら25Kw。おおよそ34馬力。250ccのバイクに相当する。
もうひとつはスマートBMSである。スマホやPCなどを使い、バッテリーのセルバランスを可視化したりパラメータを弄ることができたりする。Dalyはこれをかなり強化してきた。Android、iOSの両方にアプリを用意するほどだ。これが地味に大きい。
Dalyのアプリの情報はこちら。日本語に翻訳して読もう。サイト内で英語に切り替えてからブラウザで日本語にすると画像も英語仕様になって少しはわかりやすいかも?
↑ Dalyの小型のコモンポートBMS。放電バイパスと割り切って充電のみで使うなら10〜20A用で良いだろう。34mm x 59mmはかなりコンパクトだ。使い勝手が良い。これらはスマートBMSではなく通常のBMSだ。DalyではスマートBMSではない商品をSUPERIOR BMSと表現している。
↑ 10s用スマートBMS。先ほどの通常のBMSよりも何やらコネクタが多い。サイズも少し大きいが60Aモデルとして考えればそこまで悪くない。
↑ Bluetoothを使えばスマホアプリでパラメータを見れる。
そのうちこれを使うかもしれない・・?