↑ 前回からの続き。
今回で完成させます。
白い線で囲んだ部分は、BMSのバランス線を通すためのスペース。バッテリーを作る際にできればこのスペースを確保しておきたい。
↑ これがBMSのバランス線(白く細いケーブル)を配線した状態。右側の四角い物体が今回使用しているBMS。
↑ 見づらくて恐縮だが、今回のバランス線の配線はこの順番となる。B0はバッテリーパック全体としてのマイナスとなる部分。B12がプラスだ。後述するが今回のBMSはB0がない。
↑ 今回のBMSの配線図。緑のマークをしてある箇所にはバランス線がない。ゆえにこのBMSはB0が無いタイプだ。12直列でB1〜B12の合計12本のバランス線となる。なおマーキングの箇所からバランス線が出ていた場合は12直列でB0〜B12で合計13本となる。
逆に言えば、12直列で12本ならB0は無く、13本と直列数より1本バランス線が多ければB0があるタイプのBMSと言える。
↑ BMSのバランス線をハンダつけしたら、テスターでコネクタから電圧を測る。隣り合うバランス線の間の電圧を測るのだ。B1とB2の間、B2とB3の間・・・という具合に順番に測る。今回も無事に3.56〜3.58Vの間ですべて収まっていた。合格!
画像ではB1とB2間の電圧を計測しているが、テスターのプラスマイナスが逆になっている。B1にプラス、B2にマイナスと逆にテスターを当てているので「-3.57V」のマイナス表示になっている。
↑ 緑の部分はBMSのP-。今回は放電バイパスなのでこれは使わない。線を切って熱収縮チューブで蓋をしている。赤い矢印はBMSのB-。B0にあたるマイナスに直接ハンダつけしている。
↑ バッテリーケーブルもそれぞれのプラスとマイナスにハンダつけ。バッテリーケーブルの規格はAWG12だ。水色の線はC-。充電プラグのマイナス側となる。もう1対の赤いケーブルはそのままプラスにハンダつけ。今回の充電ケーブルの規格は0.75SQ。充電器は4Aとの事なので許容電流としては充分だろう。
↑ EVO DSエンクロージャーに入れてみた。いやーけっこうギリギリだ。B0〜B2の部分だけセルの組み方を変則にしているのは、こうしないとこのエンクロージャーに入らないからだ。上のほうにある緑のパーツは自作のBMSホルダー。FOCBOX Unityと重ねるためのパーツである。
なおBMSの設置箇所をかなり早い段階から想定してセルの組み方を考えておく必要がある。バランス線の長さ、ケーブルの取り回し、いろいろと初期の段階で頭の中にまとめるなり、メモをとるなりしておいたほうが良い。何も考えずにぶっつけ本番で組むと詰むケースもあり得る。
↑ 仕上げだ。バッテリーに熱収縮ラップをかぶせる。
↑ ヒートガンで熱風を当ててラップを縮めていく。
↑ おらぁ!サムスン50E12s8p1728Whスペシャルバッテリー、一丁あがりぃ!
↑ 最後にBMSのコネクタにもひと手間かける。
↑ 線が抜けないようにコネクタとケーブルの根元をグルーガンで補強するのだ。仕事が細かいねぇ。
ということでバッテリー完成。お疲れ様でした。このバッテリーは知人の元へ行きます。