Carvon EXO 紹介 (改造を前提とした布石)

↑ Carvon EXO

DIY(自作)の電動スケボー界において、一定の評価を得ていたアメリカのCarvonという小規模の会社(一個人かも?)が作った最後期、末期のモデル。

Carvon自体はこのEXOを含め、最後には客から金だけ取って製品は発送しないという事態にまでに落ちぶれ、事実上消えた。

DIY界で評価を得ていたということで、元々はハブモータードライブやダイレクトドライブなど、ドライブ単体の販売をメインとしていた。ダイレクトドライブの概念を作ったのもこのCarvonであり、2017年頃にいよいよコンプリートも販売しようという状況にまでなった。

その後、紆余曲折を経て最後はダイレクトドライブを少数だけ販売し、そして表題のCarvon EXOもまた少数だけ販売して終わった。そのEXO、運良く私は所有している。

かつてCarvonは大手クラウドファンディング「Indie gogo」でEXOの資金を募った。私は5番目の出資者であり、遅延を繰り返しつつもなんとか配送までに漕ぎ着けた。まあ、遅延の間にコロコロと製品の仕様が変わったのだ。Koo Wheel 2ndの取り外し交換式のバッテリーを流用する予定が、最後は普通のサムスン30Qセルによる10s3pバッテリーに変更となった。

EXOのその他の仕様は、デッキはランドヤッツTen Two Fourというドロップスルーのロッカーデッキ。ドライブは「トルクドライブ」と名付けられたダイレクトドライブがEXOに採用された。Carvonは、より高KV・高ワットの「スピードドライブ」というダイレクトドライブも販売していた。

EXOのESCとリモコンは中華ボードのKoo Wheel 2ndと同じ物が採用された。ちなみにこれはホビーウイングESCであり、「ホビーウイングESCって良くね?」と評判になった先駆けでもある。EXOのリリース時期は、これから中華ボードが躍進するぞというタイミングでもあったのだ。

実際に乗るとある意味兄弟機ともいえるKoo Wheelのダルさがありつつも操作感はマイルドで乗り心地もそこそこ良い。価格自体は$750くらいであり、30Q10s3pバッテリー採用、当時この世にまだほとんど存在しなかったダイレクトドライブ、そして思いの外良かったTen Two Fourデッキとの組み合わせの良さも重なりコスパに優れた傑作機とも言えた。

私はなぜこのタイミングでEXOを紹介したのか?「ある実験」を兼ねてEXOを改造をすることになったからだ。改造自体は大したものでもなく、バッテリーを30Q10s5p・540Whに換装、ESCはFOCBOX Unityを使う。実験の目的は、それらを収めるエンクロージャーにあるのだが、それは次回の投稿で。