まだ採用例の少ない電動スケボーのギヤドライブであるが、ATや電動マウンテンボードにおいてはすでに実装されている機種もある。
ストリート仕様においてはまだまだギヤドライブの採用例は少ない。そしてストリート仕様においてギヤドライブは少し懸念を抱えている事がある。それはギヤボックスと地面との隙間だ。クリアランスとか地上高とも言う。
ギヤドライブは歯車にグリスを塗布する。そしてギヤボックスで歯車を囲う必要がある。すると案外、ギヤボックスと地面との隙間が狭いのだ。タイヤ径が大きいAT(タイヤ直径150mmからそれ以上)では気にならなかったギヤボックスの地上高が、ウィール径の小さいストリートウィール仕様だと問題になってくる。
そこでバッシュガードの登場である。ギヤボックスを小石などから保護するためのガード。
↑ これはヘリンボーンギヤドライブのバッシュガード。事前にファイルが公開されていたので3Dプリンターで印刷した。
↑ これは3D ServisasのFatboyウレタンギヤドライブV3のバッシュガード。赤い方はギヤドライブ 購入時に標準で付属してきたものだが、組み立てが完成し走行開始10分で地面の凹みに当たって砕けた。
下の黒い方はこれまた公開されているファイルを使い、自前でTPUフィラメントで印刷したものだ。
赤い方はおそらくABSフィラメントだと思う。V3当時はまだ柔軟性のあるゴムライクなTPUフィラメントの認知度が低かった。いま発売しているV4はTPUフィラメントで印刷されたバッシュガードが標準で付属する。
↑ TPUフィラメントで印刷すればご覧の通り。これだけ柔軟ならばぶつかって砕けることはないだろう。
何が言いたいのかというと、ギヤドライブのストリート仕様においてはバッシュガードは必須であるということ。これがないと、凹凸のあるアスファルトやら小石と擦ってギヤボックスがキズだらけになるのだ。
今後ギヤドライブの使用を検討している人は知っておいて損はないことだと思う。