ここは電動スケートボードメインのHPということで、そこに絡めて話を進める。作るものはフィギュアなどではなく、ブラケットやらハンドル、テールガードなどの部品だ。
結論を言うと、ある程度使うことが出来れば
めちゃめちゃ便利です。
どういう用途に適しているのか。ちょっとした小物を作るのにちょうど良い。
↑ 今作っている電動スケボーの出力ポート。シガーソケット12Vと、インバーターでAC100Vに変換するためのDC48V出力ポート(XT90コネクタ)。3Dプリンターで作ったのはブラケット。XT90用の防水防塵のフタ付き。これをエンクロージャーの側面に取り付ける予定。
↑ これはスマホで確認できるCG画像。私は設計にあたり、Fusion360というフリーのソフトを使っているが、これがものすごく高機能。ファイルはクラウドに保存され、出先でもスマホで確認できる。柔軟性のあるTPUというフィラメント(3Dプリンタで作る物の原料)を使った。
↑ デッキ先端の黒いハンドル。キャリーバッグを転がすようにスケボーを運ぶための持ち手。PLAというフィラメントで印刷されている。
↑ 緑色のテールガード。これはTPUだ。地面と当たる箇所なので柔軟性のあるフィラメントが向いている。
こんなものが作れます、と。しかしこれを個人で設計して印刷するとなれば少し敷居が高いと思う。私はこういうのがそこそこ得意な方なので、Fusion360の本を買って適当に弄っているうちにこれらを作れる程度には覚えた。この辺は人によると思う。出来る人はすぐに覚えるだろうし、出来ない人はとことん出来ない類のものだろう。
あと「こういうものが作りたいんだ」というイメージを持てる人が向いている。イメージと、それをソフトで描けるセンスが求められる。
もし3Dプリンターに興味があるならば、お手持ちのPCにFusion360をインストールして、適当に解説本でも読みながら弄ってみると良いだろう。それならコストは本代だけだ。Fusion360に関してはネットで検索すればいくらでも出てくる。
小物を作るのにはとても良いが、大物はどうか?私の感想では大物はなにかと難しい。エンクロージャーを作ったことがあるが、せいぜい10s2pとか10s3pまでかな?という感じで、12s4pとか大きいものは耐久性や造形の時間などいろいろ問題がでてくる。手間を考えるとエンクロージャーに関しては買った方が早いと感じた。
どんな3Dプリンターが良いのか?
使えるフィラメントが多いほど良い。PLA、PETG、TPUが私がよく使う三大フィラメントだ。そのうちナイロンも試してみたい。TPUは靴底のゴムみたいな感じでけっこう色々使える。耐久性も高く割れるというのは皆無、引き裂きにもかなり強い。
印刷精度はどうか?ノズル0.4mm、z方向(上下)で0.1mmもあれば充分だと思う。私はスピードも求めるので0.2mmで積層するパターンが多い。0.1mmだと単純に2倍の時間がかかる。なので私は0.1mm積層はそんなに使わない。
あとは造形エリアの広さ、これは大きいほど良いだろう。20cm × 20cm × 20cmは欲しいところだ。エンクロージャーなど大物を作りたいなら30cm^3くらい欲しい。
最後に3Dプリンターのほかの楽しみ方や活用の仕方も紹介する。3Dプリンターは自力でソフトを使って描いたものを出力させるだけでなく、誰かが設計したファイルを印刷するにも大いに使える。むしろこれこそが3Dプリンタ最大のメリットだろう。
↑ 世界中からいろんな人が設計したファイルをダウンロードできる。ひょっとしたら欲しいものが見つかるかも?