海外と日本の温度差

電動スケボーのサイトということで、それに則った海外と日本の温度差を個人的な観点で一方的に書く。

まず、一般的な日本人のユーザーは当然日本のサイトから購入しようとする。Amazon.jpであったり、楽天であったり。まずこの時点で海外と大きな隔たりが出てくる。日本のサイトから購入する限り、最新型の電動スケボーを購入することはかなり難しい。海外メーカーの日本の代理店となっているショップから最新型を購入することも難しい。Amazonであれ、代理店であれ、日本で扱っているものは基本的に旧モデル、または廃盤となっている製品の在庫処分だ。ひどい話になると、すでにメーカー自体が消滅しているところの製品を売っている。それが日本の現状である。とても進歩が早い世界なので、高い旧型より安い新型のほうが性能が良いということが当たり前のようにあり得る。

日本人はこの時点で「性能が劣る値段が高い旧型を買わされている。」

日本だけに限定すると購入可能なメーカーもかなり限られてくる。boostedくらい有名なものだとAmazon.jpやヤフオクなどでも売っているが当然ボッタクリ。定価+輸入にかかる経費+儲け分を上乗せされて結構な金額になる。evolveなども基本的にはオーストラリアの公式サイトから自力で輸入することになる。

もっと言えば、そのboostedも過去のブランドの威光による割高な製品であり、いまやおススメしかねる製品の代表格だ。今boostedを買ってしまうのは少し残念な感じがある。もちろん買うのは個人の自由だが・・・

↑ $1399のboosted Plusが日本だと24万円。2019年ではこれより性能が良い中国製が1/3の値段で買えますよ・・・

当サイトは「海外から買うこと」を前提としている。完成品はもちろん、自作用のパーツもすべて海外からである。日本のメーカーである三洋やパナソニック、ソニームラタのリチウムイオンセルすら海外から買う。セルを日本で買ってもボッタクリに遭うだろう。しかし、セルはAlibabaやAliExpressから買うと偽物を掴まされることがある。

↑ こんな価格じゃ12s10pなんて組めませんよ・・・120本で135,000円・・・

日本語圏のサイトでは性能の良い電動スケボーとは何か?という疑問に対する答えを知る機会すら与えられていない。情報環境も最悪なのだ。

まず日本の公道で乗ることができないモノなので需要が少ない。そして言語の障壁。さらに日本語で検索してもまともな情報が得られない閉鎖的な情報環境が追い打ちをかけている。

「電動スケボー おススメ 5選」のようなサイトを見てもまずまともなモノは載っていない。すべては在庫処分させるためのものであり、ご丁寧に購入サイトのリンクも貼ってある。世界中の売れ残りが日本に集結してるんじゃないかと思うほどだ。電動スケボーに興味を持ち始めた頃は英語圏のサイトから情報を集めることもないのでそれを信じて買ってしまうだろう。

海外ではもう誰も見向きもしないゴミのような旧型ボードがオススメとしてランキングに掲載されている、それが日本の情報サイトだ。「電動スケボー オススメ」で検索しても良いことなど何もない。騙されるだけだ。

また海外のほうが良い製品を扱っていることを知っていたとしても、海外通販にはクレジットカードが必要だし場合によってはPaypalじゃないと決済できないサイトもある。そもそも海外通販がわからないという人もいるだろう。これもまた購入のハードルを上げる要素になる。

まずは言語の障壁、それを利用された嘘満載の日本の情報サイト、海外通販に対するハードルの高さなどの要因から「日本は在庫処分の市場として都合の良いように使われている」

海外サイトで少し自分で調べれば、今は中華ボードがそれなりの性能であることがわかる。それを公式サイトから買うことでようやくまともなスタートラインと言える。これさえ出来れば欧米豪のサイトからさらに良いボードやパーツを購入することも出来るだろう。

上記と同じ要因からか、自作の概念すら根付かないのも日本ならでは。自作自体がそもそも日本人にとってハードルが高い。私も一朝一夕で作れるようになったわけではない。自作もまた海外発祥の文化であり、英語圏のサイトでバンバン情報を獲得できる外国人に対して、英語がわからない日本人が情報を得ることはとても難しい。ブラウザの翻訳機能を使ってもVESCの細かい設定の意味を理解するのは簡単ではない。

パーツを揃えるのも一苦労だ。デッキ、ウィール、モーター、ドライブ、エンクロージャー、VESC、リモコン、バッテリーセル、溶接機、ニッケルストリップ 、ほとんど海外から買わなければならない。アメリカ人ならすべて自国だけで安く揃うだろう。欧州では付加価値税が掛かるのでアメリカほど恵まれてはいない。

ニッケルストリップや溶接機は日本でも買えるが、これも「ボッタクリ価格」だ。中国から輸入したほうが安い。強いて言えばXT60コネクタやらAmassゴールドプラグ、シリコンケーブルくらいは国内で買うことがある。シリコンケーブルも海外のほうが安く買えるが・・・

日本は電動スケボーにおいては非常に不利な環境であり後進国である。販売、情報、環境、文化、あらゆる面で不利である。このような要因がそのまま温度差となっている。

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