走行充電で使っていたAmazonで2個660円のシガープラグが死んだ。10A(それ以上?)の出力に耐えられなかったのだ。走行中に異臭を放ち内部のバネが死んだ。
ということで次は30Aを標榜するシガープラグを買った。1個で1180円。単価で言えば実に4倍近い。ところで安物と高いやつ、何が違うんだい?ということでいきなり分解して検証する。パッと見の外観はイマイチ違いが分からないが中身はけっこう違う。
シガープラグ本体の両サイドにマイナスの端子があるのだが、安物は黄色い矢印と円の部分が示すとおり、片方のマイナス端子はダミーだ。黒いケーブルにつながっていない。ソケットに挿したときにプラグを保持するための押さえの役割しかせず通電はしない。30Aシガーは左右どちらのマイナス端子も黒いケーブルに繋がっている。
そのマイナス端子の形状も違う。安物は弧を描いた形状でおそらく接点面積が小さい。30Aシガーは平面になっており接点面積は比べ物にならないくらい大きいだろう。そのかわり、30Aシガーは挿したときの手応えが固めだ。
次に赤い矢印部分。これはプラス端子だが左の安物は薄い金属板のなかに先ほどのバネが入っておりヒューズを押す。右の30Aシガーは銅板をくの字に折り曲げてバネっぽくしてあり、これでヒューズを押す。とうぜん銅のほうが導電性が高い。
そしてケーブル。単純に30Aシガーのほうが太い。中のヒューズも15Aと30A、倍の差がある。
安物はヒューズが切れる前にプラス側端子の導電と押さえを兼ねたバネが先に死んだ。10Aの継続使用で死んだので15Aヒューズはあまり意味なかった。シガープラグ内部のヒューズは急に大きな電流が流れた時のセーフティということだろう。こういうじんわり熱が加わる事態は想定してないのかもしれない。
全然違う・・・安物ではプラグ全体が(プラスチックのケース部分含め)あれだけアチアチで触るのもキツイほどの熱だったが、さすが30A標榜のシガープラグ!120W出力(入力10A)ではほとんど熱を持たない。プラスチックケースはちょっぴりヌルい程度だ。ただしプラスマイナスのそれぞれの端子自体はそれなりに熱を持つ。
ちなみに2個660円の安物の、壊れてないほうで試したところ、入力6.6A(80W、マルチボルト充電2A)なら常識範囲の熱でどうにか使えそうだった。
ということでシガープラグ120Wフルで充電するならば、見た目は分かりにくいが上質なシガープラグを使いましょう。今回は以上!