電動スケボー用バッテリーパック構築における新時代突入??

電動スケボーのバッテリーを作るにあたり、私が常に頭を悩ますのはいかにセルをたくさん積むかである。いままでいくつかのボードを自作したり改造したりしてきたが、私の基本は・・・

とにかくデッキに可能な限りセルを積めこむ

容量はデカいに越したことなし。しかしダブルスタックはまだしも、シングルスタックでたくさんのセルを積むのは難しい。BMSが意外にもスペースを取るからだ。しかしまもなく待望の省スペースBMSがリリースされる。それがFlexi BMSである。

↑ esk8newsのフォーラムからの画像。かなり小さい。ちょっとしたデッドスペースに割り込ませることができそうだ。省スペースに貢献する。コネクタは水平と垂直を選べるようになっている。13ピンコネクタの横にはB-ポートがある。取り付け用のネジ穴があるのも地味に嬉しいポイントだ。

過去の汎用BMSと違い、これが電動スケボー用バッテリーのBMSとして優れている点は

①コンパクト

②3s〜12sまで柔軟に対応できる

③充電のみ10Aまで、つまり放電バイパス

④CanbusでデータをVESCに送信する機能

上記の点において

①〜③は良いとして、④は何か?

↑ このように配線をすると、metrとDAVEGA XとFlexi BMSを統合できる。

DAVEGA X とはこれである。電動スケボーの先端に取り付けるインターフェイス。スピードやバッテリー容量、走行距離などを表示したり、部品単位の使用距離を記録する機能などがある。使用距離とは、例えばATタイヤ(ウィール )の使用距離を記録する設定にすれば、タイヤの限界が来たときに何キロ走っていたのかが分かる。

↑ CanbusでFlexi BMSからVESCにデータを送ると、そのデータがVESCからUartを通じてDAVEGA Xに送信される。すると今まではバッテリー残量(バッテリーパック全体の電圧)しかわからなかった。それが並列ごとの各電圧(セルバランス)までわかるようになる。自作でバッテリーを作ったときセルバランスはかなり気になるのだ。

FOCBOX UnityではCanbusコネクタの出番はかなり少なかったが(4WDにする時くらい)ようやく有効活用できる。

さらにmetrを通じて、スマホでもセルバランスを見ることができる。VESCで測定できるERPMなどに、セルバランスのデータを付加してUART(DAVEGA X)やBluetooth(metr Pro)にデータ送信できるというわけだ。

注意点として、DAVEGA XとFOCBOX Unity、metr Proを併用するならば、metr ProはUnity用を使う必要があることだ。通常のmetr ProではそれにUARTを使ってしまうからだ。通常のmetr ProだとDAVEGA Xを接続するためのUARTが無くなってしまう。

今後、ワングレード上のボードを構築するにあたりFlexi BMS、DAVEGA X、metr Proはマストアイテムになるだろう。いずれこれらすべてを使ったボードを作ってみたい。

スマホでデータを管理したり、バッテリーの状態を把握する。速度やバッテリー残量を即見れる。コンパクトなBMSでより多くのバッテリーセルを詰め込む。自作の世界はますます面白くなるだろう!