ヘリンボーンギヤドライブ 走行レビュー

前回組み立てていたAvio AT Gear Drive MK2が完成し、ボードに組み込んだので走ってみた。

ウィールはトルクボード110mmブルー。黒より柔らかい74Aだ。これも併せてレビューする。

まず気になったのはカフアトラックの幅。ウィールの外側ツラの左右端〜端でEvolveよりもワイドだ。同じトルクボード110mm装時時で比較すると、だいたいウィール2/3個ぶんほど幅が広い。さらに言えばトルクボードのCNCトラックよりも幅が広い。

今回のボードは前回のトルクボードダイレクトドライブボードのドライブを変更した物だ。デッキはランドヤッツEvo、バッテリーはサムスン40T・12s4pシングルスタック。ESCはFOCBOX Unity。

構成の説明は以上、それでは走ってみよう。

一言で言うと

「私史上最高のドライブ」

「すべてが高次元でバランスが取れている」

それくらい出来が良い。まず回転フィーリングが滑らか。ストレートギヤよりも洗練されている。転がりも悪くない。

音が静かと言われていたが、アクセルオンでは「ビュイイイーン」という感じで、すごく静かではないが、やかましくもない。これくらいなら誰にも迷惑かけないでしょ、というくらいの音量。そしてアクセルオフだとかなり静かになる。アクセルオフからのフリーロール(転がり)で後方から接近されたら大抵の人は気づかないのでは?という感じの音量だ。これはウィールも一役買っているかもしれない。

ブレーキもしっかり最後まで止まる。フィーリングも文句なし。ここはダイレクトドライブとの決定的な違いだろう。これだけでもこのAvio AT Gear Drive MK2を選択する理由には十分だ。

トルクボード110mm青ウィール、これも相当に出来が良い。黒は荒れたアスファルトでは小刻みに跳ねる傾向があったが、青は柔らかいぶん、しっかりと吸収してむやみに跳ねない。路面状態の良し悪しにおける対応力は青のほうが明らかに上だ。もちろん回転もスムーズでブレも無い。キレイに回る。乗り心地も素晴らしい。

カフアトラック、標準のブッシュだと少し柔らかいと感じた。これは後日セッティングを煮詰めるだろう。個人的にはもう少し幅が狭い方が良かったかもしれない。

今回はトップスピードまで出せなかったが、ブッシュのセッティングが決まればもっと安定した走りができるだろう。トルクボード110mm青と併せて目立つ欠点はなかった。速い、ブレーキしっかり、滑らか、乗り心地良し、音も静か寄り。

自信を持ってオススメできるドライブだ。ただし自分でしっかり組めるという条件付き。

「とにかく!俺は最高の電動スケボーを作りたいんだよおおお!」という人はこのドライブを候補にして間違いない。それくらい良かった。

もしかしたら、「普通の平歯車(ストレートギヤ)が山歯になったくらいで何が変わるんだよ??」という人がいるかもしれない。このヘリンボーンギヤ(山歯歯車)は、平歯車のギヤドライブを使った人ほどその違いに驚く。今後は平歯車のギヤドライブは評価されないのではないか?と思うほどだ。

今後、電動スケボーにおけるギヤドライブというのは「ヘリカルギヤ」「ヘリンボーン」のことを指し、これがスタンダードになるのでは?と感じた次第だ。