ブッシュとトラック

スケボーにおける曲がり具合やフィーリングを決めるのがブッシュ。

ブッシュに関してはロングボード系のサイトにおいて解説されており、容易に検索にひっかかる。電動スケボーにおいてもその内容が当てはまる。ロングボードの応用が効くと言うより、そのままの内容を適用できると言ってよい。

Muirskateの解説サイト。翻訳機能を使えば問題ないです。

XTREMEさんのサイト。

ブッシュを決める基準は、体重、スピードレンジ、あとは好みです。正解は「本人が楽しく快適に走ることができればそれが正解です」

キングピンの締め具合である程度はどうにかなるが、100%ビシッと決まることもない。ブッシュの交換は快適かつ安心なセッティングを突き詰めるうえでオススメ。フラフラして安定しないと感じたら固め、安定しすぎて曲がらないと思ったら柔らかめのブッシュに交換する。吊るしのブッシュでキングピンを締めるだけでは得られないフィーリングを得られたりする。セッティングが決まるとものすごく気持ちの良い走りを手に入れることができる。

電動スケボーは大半がリバースキングピントラックであり、ブッシュの組み合わせは大半がダブルバレル。まれにコーン・バレル(スタンダードブッシュ)。

前回紹介しているAE board AE2はコーン・バレルであり、意外と小回りが効く。スピードを出すには少し不安だが、そこそこのスピードで駐車場などで遊ぶには良い。

有名なBoostedはダブルバレルだ。トップスピードの38km/hまで出してもまったく不安を感じない。しかし小回りは全然効かない。相当に広い駐車場、またはサイクリングロードなどひたすら前に進むなどには良いだろう。またカービングするにもコシがあって反応が良い。シュッ、シュッとキレのあるカービングを楽しめる。

Meepoもダブルバレル。やはり高速安定性に重点を置いている。

これらも正解というものはなく、好みやスピードレンジで変わる。私の場合は「スピード!スピード!コーン・バレンなんて使わねえよ!」なんて思っていた時期もあったが、実際にコーン・バレルのボードに乗ると、これはこれで楽しいのである。

あと、体重でかなりセッティングは変わる。12kg近くあるラプター2を片手で持ち、さらに別のボードに乗って走ったことがあるが、かなりグラグラした。10kg変わるとここまでフィーリングが変わるものかとビックリしたのだ。上記のリンク先の解説においても、デュロメータ(ブッシュの固さ)と体重は比例している。体重が重いほど固いブッシュを推奨している。

トラックはほぼリバースキングピン。EVOLVEや中華ATはダブルキングピン。

リバースキングピントラックは性能差を感じにくい。リバースキングピンにおけるベースプレートの寝かせの角度は45〜50度が大半。トラックは何を基準に決めるのか?私の場合はハンガー幅とメーカーの信頼性で決めている。ハンガー幅は市販のスタンダードなボードなら通常180mmあたり。自作系のハイエンドだと218〜240mmとかなりワイドになる。また6374モーターなど強力で大きなモーターを付けたいなら218mmは最低限の幅となる。幅が狭いとデュアルモーターにおいてモーター 同士が当たってしまうからだ。

3D Servisasのハンガーはアクスルシャフトがチタン製というかなり豪華なハンガーだ。

とにかく頑丈で軽いというのがコレの売り。幅も230〜240mmというハイエンドマシン向けだ。6374モーターどころか6380という超トルクのモーターの装着を前提としているハンガー幅。ただしハンガーのみの販売であることに注意。

トルクボードのCNCトラックはオススメ。少し値段は張るがハイスピードマシンにおいて安定性とカービングの気持ちよさ、信頼性が高次元でバランスされている。

これは220mm。ブッシュもベースプレートも付属されているセット。いままで数多くの電動スケボーに乗ってきたが、トラックの出来に感動したのは唯一コレ。ハイスピード時の安定性と気持ちよさのバランスがとにかくハイレベル。50km/hオーバーのハイエンドボードなら是非組み込みたい。もっともこのスピード域は一般にはあまり理解されないと思うが・・・

中華ボードもトラックは昨年から今年にかけてチカラを入れている。かつて中華ボードのトラックは割れて大問題になった。業界全体が反省、または反面教師として、いまでは粗悪なトラックはほぼ無くなっただろう。

スピードが怖い、いまいちしっくりこない。そんな時はブッシュを変えると解決するかもしれないし、自作でハイスピードなボードを構築するならトラックはかなり重要だと言える。走りになにか思うところがあるならば、これらに目を向けるとより一層道が開けると思う。