VTC6が到着したのでさっそくバッテリーパックの組み立てに取り掛かる。
↑ 少し見づらいが左下に「MURATA」と書いてある。もうソニーではないのだ。今はまだイメージの観点からなのか、はたまた時期的なタイミングなのか、「ソニーVTC6」という呼称が一般的だが、そのうち「ムラタVTC6」になるだろう。
これからグルースティックでセル同士を接着するが、接着の前に一度セルの電圧をひとつひとつテスターで計測するべきだろう。ひょっとしたらハズレのセルがあるかもしれない。やけに電圧が違う(少ない)セルがあったなら、それは使用を避けた方が良い。
↑ グルーガンで3つを接着。熱を嫌ってコーキングなどで接着する人もいるらしい。コーキングは固着するまで時間がかかるので私はグルーガンでサッサとやる。
↑ グルースティック。これけっこう重要。何でも良いわけではない。接着力や接着後の剛性などスティックによって変わる。剛性があるタイプだと冷えた後にパキッとキレイに剥がれてしまうこともある。それはマズイ。
私が使っているのはBOSCHの強力タイプ。粘りが強く強力にくっつく。しかし粘るぶん剛性がない。硬いグミ状になる感じだ。そしてかなり糸を引く。使っているガンが安物だからだろうか?
ダブルスタックには良いが、シングルスタックには少し微妙。シングルスタックで剛性を保ちたいならPCBボードと組み合わせると良いだろう。この板とセルをグラステープで巻きつけて並列セルの剛性を確保する。
ダブルスタックならBOSCHのグルースティックでくっつけて問題ない。大事なことは並列のパックは剛性を確保することだ。並列のセルがズレたりバラけたりしてはならない。ガッチリとひとかたまりにする必要がある。
↑ 私は少し特殊な工夫をさせてもらう。この黒い3Dプリンターで作ったスペーサーを使う。これは3並列と3並列の間に入れることで6個のセルがズレないようにするためだ。今回は3セル×2セルの長方形に組む。スペーサーはTPUフィラメントというゴム状の柔らかい素材で印刷されている。
ダブルスタックは斜めに積み重ねるのが一般的だが、今回はエンクロージャー内に余裕を持たせたいので長方形に組む。
↑ ダブルスタック斜め組み。平方四辺形に組むこちらが一般的。スペーサーも不要。このままグルーガンでくっつければ剛性を確保できる。
↑ 長方形に組む。これを12個作るのはけっこう面倒な作業だ。
↑ エンクロージャーに並べてみた。エンクロージャーはeboostedのJet Spud 29″DS。
DSと書いてあるとおり、ダブルスタックのためのエンクロージャーだ。もともと12s6pを前提に作られている。
これに使うデッキはすこしだけ事情が複雑だ。その名の通りJet Spud 29″というデッキのためのエンクロージャーだが、肝心なデッキが今ではなかなか手に入らない。そこでBuild kit boardsというショップがJet Spud 29″をキックテール付きで電動スケボー用にリファインしたデッキの販売をはじめた。これがBKB Tayto 31″ である。
いま販売しているのはエンクロージャー用の穴がはじめから空いているBKB Tayto V2となっている。ちなみにこのBKB Taytoとeboostedのエンクロージャーを使った市販の電動スケボーがBioBoards Uranium Xだ。
ということで、私がこれから作るボードもBKB Taytoとeboostedのエンクロージャーを組み合わせたUranium Xの兄弟みたいな感じになるだろう。ただしUranium Xはシングルスタック。私がこれから作るのはポータブルバッテリーとしても使えるよう敢えて大容量で重い12s6pのバッテリーを使う。電動としては比較的短い31インチのミニサイズなのに、重たいモンスターマシン風味なのはその辺の事情がある。ドライブもギヤドライブを使う予定だ。
今回はここまで、続きはまた近日中に。