セル価格の動向と為替

いま、円安の進行で海外からの何かを買うには非常に時期が悪い。個人的には円安を歓迎しない。遡って10年ほど前の民主党政権時代、ドル80円台まで円高になり、日経平均も1万円割れ。「このままでは日本が潰れる」とか「日本の産業が壊滅する」とニュースや新聞で散々言われていた。

各企業の決算も散々な結果だったのだが、そのとき私はせっせとイギリスから自転車のパーツを買っていた。当時は円高ポンド安で同じ製品が日本での価格に対してほぼ半額で買えたのだ。しかも送料も安い、もしくは無料。私は東証1部上場の輸出企業で働いているわけでもなく、当然経営者でもない。庶民ゆえに円高のほうが遥かに恩恵があったのだ。当時は食事をするにも安く済んだり、コアi7CPUと高性能グラフィックボード搭載の当時としては高スペックなPCが11〜12万円で買えたりと、円高の恩恵を満喫していたのでニュース報道で言うところの日本の危機など他人事だった。

現在(2021)においては企業も海外に工場を建てたりして為替に大きく影響されない財務体制になっている。いま日経平均が10年前よりも為替に影響されないのはそういう経緯があるらしい?

そして今、株価は上げどまり、ガソリンも高騰。そして円安という最悪の状況である。当然電動スケボーにも影響する。なにをするにもコストが割り増しになるという嫌な状態だ。

そこで話はバッテリーセルの価格動向に変わる。これがなかなか面白い。相場を見るとどんなセルが人気があるのかがうっすらと見えてくる。

↑ 私が世話になっている、とあるセル販売者の現在の相場。銘柄(セル)ごとに相場が変わるのだが電動スケボーで使われる高性能セルは基本的に値段が高い!

サンヨーは全体的に高い。コスパで考えるとまず除外。サムスンは30Tの安さが目立つ。21700サイズで3000mAhの低容量。いくらパワーがあるとはいえコレは要らんなあ・・・と納得の価格。これなら容量と出力を兼ね備えたモリセルP42Aを選ぶ。

意外なのはサムスン40Tと50Eが同じ価格になったこと。以前は40Tのほうが高かったのだ。私も50Eを使っているが容量狙いなら50Eとなる。高出力よりも容量優先。世の動向も大筋はそんな感じなのだろう。

少ないセル数でパワー狙いなら先程述べたモリセルP42Aが良さげだ。40Tと比べて$0.2差。これは迷う・・・スペック至上主義ならモリセルP42Aだ。

多並列で容量狙いならコスパで50E。より高性能を追求するなら50Gとなるが価格の開きが大きい。5〜6p以上でなおかつ40〜50Aしか使わないなら50Eで妥協するのも手だ。

サムスン30Qの高騰ぶりに驚く。私個人としてはもう用がないセルなのだが、スケボー以外の他の用途で需要があるのだろう。

全体的に2年前より相場は上がっている。私が50Eでバッテリーを組んでいた頃は$3.7くらいだった記憶がある。40Tがもう少し高い$3.8くらい。そこから価格上昇しての今の円安である。ちょっとキツイ・・・

低容量ハイパワー(軽量ボード向け構成)ならサムスン40TもしくはモリセルP42A、大容量(6p以上)ならサムスン50E、お金が許すならサムスン50Gというのが私のオススメとなる。

それにしても、もう少し円高にならないかなあ・・・と思う今日この頃。