続・10sか12sか

2年近く前に「10sか、12sか」というタイトルで投稿した。

しかし2021.9月現在においては状況がかなり変わってきた。その変化を踏まえて表題に対する私なりの今の見解を述べる。 

時代は大容量バッテリーのATだ!とやたらしつこく狂ったように言っている私だが、加えて12sがもはやスタンダードだ!と付け加えておこう。以前の投稿時は12s市販ボードの駆け出しの時期であり、12sのメリットをまったく感じなかった。そしてまだboosted中華クローンが幅を利かせていた時期でもありATへの移行も進んでいなかった。

それが市販の中華ボード全般において今や12sは当たり前という状況であり、10sのほうが少数派というところまで来ている。そして大容量バッテリー、ベルトドライブATが主流になりつつある。

ウレタンのストリートウィールは大口径化を続けてきたが、いよいよ頭打ちとなった感もある。クラウドウィール120mm、トルクボード110mm、ここらで終わりという雰囲気だ。ここ1〜2年ほど変化がない。これは私も実感している事であるが、ウレタンをこれ以上大口径化してもあまり意味がないと思っている。それよりも150mm(6インチ)のATにしたほうがはるかに乗り心地も良い。

世界のユーザーたちもそれを何となく感じ取っているのか分からないが、これ以上大きいストリートウレタンウィールが出てきてもおそらくあまり需要が無いと思われる。だってATの空気チューブ式タイヤでなにも問題が無いのだから。

以前の投稿当時のWowgo 3Xみたいな200whそこそこのボードに10sか12sか?というのは些細な事で意味が無いという感じだったが、大容量AT全盛時代となった今では12sは充分に意味を持つようになったと思う。21700セルで12s3p、12s4pが今の市販ATボードのスタンダードだ。

自作においては12sすら脱却し始め、14s16sも視野に入る。しかし対応するESCがまだ少なく、コストと性能のバランスの兼ね合いから12sが一番良いだろう。ストリートからATまで、12sで充分な性能を持つボードを組める。

2021.9月現在においては市販ボードも自作も12sがベストという状況である、というのが今の私の見解です。14s以上になるとESCも高額でかつ選択肢が少なくなり、対応するモーターも少ない。モーターに関してはワット数がデカいモーターなら電圧が上がっても問題はないとも言われているが、販売しているメーカーの推奨電圧ではないという感じだ。メーカーは12〜13sを推奨、これは少し保守的とも思えるが仕方がない。しばらくは12sの天下が続くだろう。

では10sはダメか?と問われればそんなことはない。エンクロージャーの容積の兼ね合いから10sのほうが都合がいいこともある。そんな時は10sで組み、KV値とギヤ比でうまく調整すれば良いだろう。