自作用ベルトドライブを買う(オールインワン編)

電動スケボー4大ドライブ・・・ベルトドライブ、ギヤドライブ 、ダイレクトドライブ、ハブモーター。この中で自作においてなにかと導入が面倒なのが実はベルトドライブである。導入難易度が低いのはダイレクトドライブとハブモーターだ。

ベルトドライブは自由度が高いゆえに選択が難しい。部品の選定が求められる。ハブモーターやダイレクトドライブはオールインワンでドライブを購入するのが通例だが、ベルトドライブに関してはバラ売りのトラック、ベルト、プーリー、モーター、モータープレート、ウィールをひとつひとつ自分で選択して買うケースがある。場合によってはハンガーまで別途買うこともある。もちろんドライブを構成する全ての部品が揃ったオールインワンのベルトドライブもある。

今回はまずオールインワンのベルトドライブをいくつか紹介する。次回の投稿でバラ売りの部品を組み合わせてベルトドライブを構成してみる。

まずはオールインワンのベルトドライブをいくつか紹介してみよう。

Ownboardのベルトドライブキット。ドライブに必要なものはすべて揃っている。モーターも付属して$250は安いのだが、プーリーとベルトの規格がHTD3Mである。個人的には5Mにしたい。3Mはプーリーやベルトの山が細かく、歯飛びしやすい。5Mならガッチリ噛み合い歯飛びも少ない。モーター自体も50xxモーター。50xxモーターはモータープレートの互換性において面倒が多いケースあり。63xxの方が大きくてパワーもあるが、なによりモータープレートの互換性(固定するネジ穴の位置)において他へと流用しやすい。自作においては63xxモーターがゴールドスタンダードだ。

Mboardsのキットビルダー。BTOのパソコンのように部品をチョイスできるシステム。6355デュアル、カグマウィール85mm、トラック、ベルト、プーリーの構成で$443だ。意外にも値が張るイメージだがこれが基準になるだろう。これはバラ売りとオールインワンの中間であり、ベルトドライブボード自作初心者にはオススメの購入方法だ。ベルトの長さやトラックとモータープレートの互換性など気にしなくて良い。

トルクボードのCNCトラックデュアルキット。$809とお値段高め。4100Wのハイパワー6380モーター付。最近ではモータープレートが曲がるという話もチラホラ・・・ハイエンド用でハンガー幅も220mmと広い。ロングボードデッキかつパワーマシン構築に良いが、モーターが170KVというところに注意。ESK8Calcなどで計算すると思ったよりもトップスピードが伸びないことに気づくだろう。対策としてはギヤ比を変える、または12s以上のバッテリーを使うなどの方法がある。10sだとドライブの値段の割にスピードが伸びないので勿体ないイメージがつきまとう。

↑ もうひとつトルクボードからデュアルドライブキット。$300で安いと思いきやモーターが付いてこないことに注意。こちらは180mm幅のキャリバークローンハンガー。218mm幅ハンガーにアップグレードすることも可能。トルクボードに関してはこの218mmトラックよりも先程の220mmCNCトラックのほうが好みだ。CNCトラックは出来が良くカービング時に安定性がある。トルクボードのベルトドライブのベルト規格はHTD5M。

もうひとつ、トルクボードのabec11プーリーはコアにネジを通す方式なのだがどうもクローン基準で設計されているようで、正規のabec11ウィールとはイマイチフィットしない感じがある。

↑ DIY Eboardの激安中華ベルトドライブ。$198。ただしモーターはセンサーレスだ。270kvというのも気になる。ギヤ比は13:35。83mmウィールというのも微妙だ。

esk8supplyのベルトドライブキット。一番コスパが良いかもしれない。Flipskyの190KVモーター、ベルト予備、97mmのabec11クローンウィール込みで$295。ただしケーゲルは選べないようだ。

これら紹介したベルトドライブは値段も性能もバラバラだ。モノによっては4倍くらい価格差がある。そして個人的に何かと納得がいかない懸念がそれぞれにある。

「おれは納得がいくベルトドライブが欲しいんだ!センサー付モーター、パワー、ハンガー幅、使用ウィール、ベルトの規格、すべてに納得したいんだ!」

・・・という超めんどくさい人のために次回の投稿でバラ売りの部品を買ってベルトドライブを構成してみる。それぞれの部品の選び方を私なりに解説してみる。