boosted 中華クローン

boosted 1st Genが販売されて以降、中華電動スケボーはいくつものboostedクローンを販売してきた。

クローンの定義として、バッテリーをデッキ前方、ESCをデッキ後方にそれぞれ分割して配置したセパレート式としよう。ベルトドライブならかなり構成が近いクローン、ハブモーターなら低価格クローンだ。

とにかくたくさんある。Meepo、Back fire、Wowgo、Own board、 AE board、 Apsu board、Vestar、Yecoo、Exway

こちらに販売のリンクがあります。

boostedはいま販売していないし経営も怪しい。では代替としてこれらのクローンはどうなんだ?という話。

基本的には多くのボードにおいて本家boostedを上回る性能を有している。とくに$600オーバーならば。

そこで何を判断基準にして選べば良いか、私の視点で考察する。いくつかポイントがある。

まず、見た目や構成が似ているようで結構違う。値段にも幅がある。安いもの($300台)から高いもの($600オーバー)まで値段なりに差があると言っておこう。ハブモーターの機種は安く、ベルトドライブなら高め。

ハブモーターとベルトの違いはトルクと乗り心地。どちらもベルトのほうが有利。ベルトドライブで使われているアウトランナーモーターのほうが圧倒的に出力(ワット数)は上。ハブモーターは基本メンテナンスフリーで管理が楽チンだ。

バッテリー容量や構成にも差がある。サムスン20R10s2p144Whからサムスン35E10s4p504Whまで幅広い。boostedクローンといえど、バッテリーにおいて最低ランクと最高ランクでは容量に3倍以上の開きがある。これは大きいに越したことはないが、予算に合わせて決めてよいと思う。

ベルトドライブならベルトとプーリーにも気をつけたい。ベルト・プーリーの規格に5Mと3Mがあるが、できれば5Mが望ましい。これはベルト及びプーリーの歯のピッチだ。ベルトとプーリーともに5mm間隔で山がある。5Mのほうが歯が大きく、プーリーへの引っ掛かりが良い。歯飛びや摩耗にも強い。

ESCも各社で違う。できればホビーウイングESC搭載ボードが望ましい。ホビーウイングESC搭載ボードは販売HPでそれを謳っていることが多いのですぐにわかるだろう。

最後にトラックを挙げたい。かなり重要。ESC、バッテリー容量に匹敵するほど差が出るパーツ。電動スケボーをよくわかっているメーカーはこれが良い。中華ボードにおける有名メーカーは近年これに拘っている。安心してスピードを出すならブッシュがダブルバレルのタイプがオススメだ。

↑ 円筒状のブッシュがふたつ。これがダブルバレル。

↑ 円錐状(コーンブッシュ)と円筒状(バレルブッシュ)の組み合わせ、これはスタンダードバレル。コーン・バレルともいう。案外この構成のボードが多いのだが、私はあまりオススメしない。スタンダードバレルだとスピードが出ている時の安定性に欠ける。

ここで1番の問題は、スタンダードバレルが標準のトラックだと、後からダブルバレルに変えようとしても入らないケースがあることだ。キングピンボルトの長さが足りないのだ。背の低いタイプのバレルブッシュを入れないと入らないパターンがある。はじめからダブルバレルブッシュを搭載したボードをオススメする。

ある程度走り慣れたら、フロントはスタンダードバレル、リアはダブルバレルという組み合わせもオススメだ。低速での小回りと高速時の直進安定性をうまくバランスさせることができる。

以上が判断基準だ。これらをバランスよく満たすのは2020.4/15デビュー予定のBackfireだろう。Extay FLEXも条件は満たすが購入が難しく、バッテリー容量が微妙。Wowgo 3Xも良いがこれもバッテリー容量と値段のバランスがちょっと微妙だ。