良い電動スケボーとは? 2020.2 機種編

前回で条件を述べた。

わたしが考えうる良い電動スケボーに関する条件だったのだが、今回はそれを踏まえてどんなボードがおすすめかを書いていく。

① Exway FLEX

まだ発売されていないボードだが期待値が高い。フレックスデッキにバッテリーとESCを前後別々に配置するセパレート方式はBoostedが元祖であるが、中華は何代、複数企業に跨ってそれを模倣し、ブラッシュアップを続けてきた。模倣、模倣を繰り返してついにはオリジナルを超える。その果てに生まれたのがこのExway FLEXだ。スタンダードなボードを買うならコレだろう。Exwayは実績も充分。ベルトドライブを勧める。

※ 日本へは配送してくれない。これの代替としてBackfire Zealotに期待する。

② Own board Bamboo GT・AT

ジェネリックEvolveというべき存在。初心者がこれを買えば楽しい電動スケボーライフを送れるだろう。GTのクラウドウィール、ATのエアレスタイヤ、どちらも快適性に寄与する。バッテリー容量も504Wh。クラウドウィールとの組み合わせでたくさんの距離を走れるだろう。

③ Winboard spark X

国内で買える安いATボード。8インチタイヤ、ドロップダウンデッキ、ホビーウイングESC、10s4p504Whバッテリー。これで8万円台は破格だろう。「こういうのでいいんだよ」を体現したボードだ。8インチATゆえ転がり(アクセルオフでの進み具合)が悪く電費は良くなさそうだが、バッテリー容量でカバーしている。

④ Wowgo 2S

私はあまりオススメしないハブモーター機ではあるが、2018年から引き続き激安ボードのベストバイ。「電動スケボーに乗ったことがないからやってみたい。けど続けるかどうかもわからん。飽きるかもしれないし」というケースにはコレ。新品4万円ちょっとで比較的まともなボード。飽きたら売れば良い。ステップアップする時にも売れば良い。それなりの値段で売れる。初心者にとっての疑問、「電動スケボーとはどんなものか?」それはコイツが教えてくれる。とにかく金をかけたくない人向け。

⑤ BKB 組み立てキット

Build kit boardのDIY Electric skate board Kit。ようは組み立てキット。97mmウィール、ベルトドライブ、31インチBKB Tayto デッキ、サムスン30Q10s3pバッテリー324Wh、Flipsky FSESC4.2プラス。$799で破格の装備だ。バッテリーとキットは別々に配送される。組み立てキットはアメリカ、バッテリーは中国から配送され、それぞれに$35程度の送料がかかるという。それを差し引いても充分コスパが良い。数少ないVESC搭載の販売ボード。組み立ても加工が必要なく、ただ組み立てるだけだ。今回上げたボードの中では、31インチというショートなデッキでありながら1番パワーと最高速に優れる武闘派ボードでもある。

⑥Vestar NightFury

①のExway FLEXの対抗馬。本来ならWowgo 3Xを推すのが筋かもしれないが、敢えてこれを推す。コイツも数ある中華Boostedクローンと言うべきボードのひとつ。ESCはホビーウイング。クルーズとターボの2種類あるが、買うならベルトドライブのターボだろう。最大の特徴は504Whのバッテリー。Exway FLEXやWowg 3Xは259Whなのでコイツは倍近い容量を誇る。公称レンジは25マイル、つまり40km。ゆっくり走れば現実的な数値。多少平均速度を上げても30km近くは走るだろう。

以上を挙げたが、①②⑤⑥はベルトドライブであり、ベルトも規格がHTD5Mだ。3Mのものは除外した。⑤以外はすべてホビーウイングESC、とても扱いやすいESCで安全で滑らかに動いてくれる。⑤はVESC。てっとり早くVESCを体験したいならコレだ。多少値段に幅があるが、すべて$1000以下に収めた。楽しく走ってなんぼという私個人の理念により、ブランドのネームバリューは無視して、コスパと良質な走行体験が出来るであろうという観点からこれらを選んだ。

④だけは少し例外的で、安さで選ばれている。しかし安いながらまともなボードだ。初めて買うなら充分楽しめる。売却するにしても、「新品の買値に近い価格で売れる」 電動スケボーの走行体験は充分に得られて、金銭的にはほぼチャラになるという、ある意味すごいヤツだ。実質無料にして期限なし(もしくは格安レンタル料)のお試しボードという感覚で運用できる。