12s6pを組む⑤BMSその1

細かい説明や配線などは下記のリンク先を参照。

自作データベース・バッテリー自作編

↑ こちらにBMSに関する記述があります。

ここではBMSの配線を実際にやってみる。案外注意点が多く、ある程度要点を知っておく必要がある。

まずBMSを購入するとほぼバランス用のケーブルとコネクターが付属するのでもちろんそれを使う。バランスケーブルの長さが届くならば、それを切りながら長さを揃えつつハンダ付けするだけだ。届かない場合は延長する。大きいバッテリーパックだとこのケースが多い。

大事なことはショートさせないこと、そしてBMSをどこに設置するのか予め決めておくことである。

基本的にはバッテリーのセル群とBMSをひとまとめにしてシュリンクラップ(熱収縮のビニールのようなものでラップ)をするのだが、今回はスペースの都合で別体にする。バッテリーのセル群をラップしてBMSはその外で接続させる。

↑ 今回使うBMSの配線図。B-でバランス線の電圧も検知するタイプだ。バランス線は12ピンとなる。図ではBattery7までしか書いてないが8〜12までが省略されている。

↑ BMSのバランス線を繋ぐ順番はこうだ。BMSはマイナスからプラスに向かう順番になっている。右上角のマイナスに関しては、今回使うBMSはB-ポートがその役目を兼ねるタイプなので繋げなくてよい。

↑ こんな感じで、ケーブルが届くところはコネクタに付いてるケーブルをそのまま使う。届かないところだけ延長する。今回はマイナス側にBMSを出すので、ケーブルが届くのは、1・2・6・7・8だ。それ以外は延長する。

バランス線を繋ぐ必要がないニッケルの部分はサッサとカプトンテープ(黄色い透明のテープ)で養生してしまおう。よけいなショートのリスクを無くしたいからだ。

↑ バランス線が届かないところは延長して繋いでみた。自分で作っていて言うのもアレだが、ケーブルの順番がかなりわかりづらくなっている。間違えないようにしよう。今回は1本だけ間違えた。途中で気づいて配線し直した。

なお、ケーブルがはじめから全部届く範囲なら良いが、今回のように延長して繋げる場合、被覆をまとめて剥がしてハンダ付けしようとは考えないほうがよい。上の画像の赤円で囲んだ配線、被覆を剥がした状態でお互いが触れたらショートする。一本づつ繋げたほうが無難ではある。延長してから後でセル側をハンダ付けしても良い。

配線がヘビのようにセルの上を這っているが、ナイスタックという紙両面テープで貼り付けてある。

そして、ここまで絶対にBMSと接続してはならない。もし配線が間違っていたらBMSが壊れる可能性があるからだ。

↑ 配線が終わった。画像ではわかりづらいかもしれないが、コネクタからわずかに見える接点にテスターを当てて電圧を調べる。画像では1と2の間の電圧を調べている。このまま左にずらして2と3、3と4、4と5・・・10と11、11と12まですべてチェックする。今回はすべて3.45V〜3.47Vの範囲に収まっていた。

これが全然違う数値だったら配線が間違っている、またはニッケルが剥がれている、セルが損傷している等が考えられる。

↑ちなみにコネクタの接点、1と12にテスターを当てると38.06Vになった。11直列分の電圧だからだ。画像右上角の並列は、B-ポートと1の間で検知する。

↑ 電圧はすべてOK。これでようやくBMSにバランスコネクタを挿すことができる。

BMSの配線はとにかく面倒なうえにショートの可能性が極めて高い。慎重に進めよう。

今回はバランス線を繋げた。次回では各ポートの配線、C-とB-を繋げることにより充電ジャックやVESC(FOCBOX Unity)と繋げるためのXT60コネクタを繋げる。